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メンターになるには,ティーチング・ポートフォリオを作成していることが一つの条件となりますが,それは十分条件ではありません.ワークショップのなかには,大抵「To Be a Good Mentor」というプログラムが用意され,メンターの資質について考えてもらう機会があります.ここでは,このプログラムによってメンティーの皆さんからだされた,メンターとしての望ましいあり方について,まとめたものを「メンターチェックリスト」として公開します.ワークショップ前のメンターミーティングにおいて確認リストとしてご活用いただけると幸いです.

なお,PDF版が下記よりダウンロード可能ですが,メールにて利用する旨ご一報いただけること(右上「お問い合わせ」からお願いします.),出所を明記することを条件としたいと思います.どうぞよろしくお願い致します.

メンターチェックリスト

区分 次元 事項 項目
ワークショップ前 準備 メンターはメンティーのために準備を行う メンターは身体的・心理的に健康である
メンターはワークショップに集中できる.ワークショップから途中抜けたり,仕事を持ち込んだりしない.
メンターは自分のTPを一度は読み返す
メンターはメンティーの提出したスタートアップシートをよく読み,メンティーのバックグラウンドなど,基本的な情報を把握している.
メンターはメンタリングの方針,取り上げるべきトピックや参考になるTPなど,第一回セッションのために必要な材料を整えている.
メンターはメンターミーティングで共有すべきトピックを整理している
知識と経験 メンターは専門知識と経験を有する メンターは自分のTPを作成済みである.
メンターはTPに関して様々な情報源を持っている.本,ウェブサイト,報告書,論文,TPのサンプルなど
メンターはTPの基本構成について理解している
メンターはそれぞれのメンティーに対して少なくとも2篇のサンプルTPを紹介することができる.
ワークショップ中 基本的態度 メンターは信頼のおける人物である メンターは身なりが清潔である
メンターは時間を守る
メンターはメンティーに敬意を表する
メンターは動揺や怒りを示さず常に冷静である
受容的な態度 メンターは受容的な態度を示し,メンティーの強みやよい部分を見つけるように努力する メンターの言葉遣いは丁寧である
メンターは高圧的な態度,否定的な態度をとらない
メンターはメンティーに対して自分の価値観を押し付けない
メンターは断定しない
安心・安全な空間の提供 メンティーは安心してメンタリングに臨める環境をつくりだし,メンティーが生産的に自己省察できるような雰囲気をつくる メンターはメンティーが話し始めるのを待つ
メンターは適度なアイコンタクトを行う
メンターは自分の理解や承認をメンティーに示すために適度に頷く
メンターはメンティーの立場からの見方ができる
メンターはメンティーにはない視点から考えることができる
メンターはメンティーの話を興味を持って聞くことができる
メンターの言動・態度には一貫性があり安定している
メンターは温かく,穏やかな印象を与える
専門的な知識 メンターは確かな知識を持ちメンティーのTP作成を支える メンターは全体像を考えながらも詳細な部分について指摘する
メンターはメンティーの目的・読み手にふさわしいTPの構成を提示できる
メンターはメンティーの設定した読み手の立場をとって原稿を読む
メンターは本文の各場所にふさわしいエビデンスが何であるかを指摘する
メンターはメンティーの原稿の一貫性を確認する
自己省察の促進 メンターはメンティーがポジティブに自己省察に集中できるように導く メンターはメンティーに対して「なぜ?」の問いを穏やかにたくさん問いかける
メンターはメンティーの考えを整理し,提示できる
メンターが答えを出すのではなく,メンティーにできる限り気づかせる
メンターはメンティーが気づいていないメンティーの強みに気づく
メンターやメンティーのフラストレーションや問題/課題に気づく
コミュニケーション メンターはメンティーと円滑にコミュニケーションができる メンターはメンティーの言うことに真摯に耳をかたむける
メンターは明確な表現を用いる
メンターはメンティーの話していることの本質を把握する
メンターはメンティーにとって大切なことであれば伝えることに躊躇しない
メンターは辛抱強い